
紀州の山にはたくさんの良質な紀州材が、使われる日を待っています。せっかくの木材も使われなければ山の状態を悪くするだけです。その一方で、建築などに使われる木材のほとんどを輸入に頼っているのが実状です。この事実を見直さなければ、仕事を失った林業家は山を離れ、日本の豊かな山はいつか姿を消してしまうでしょう。それでだけでなく、何百年と受け継がれてきた紀州の森林文化も失われてしまいます。
また、21世紀を迎えた今、石油などの化石資源には限りがみえています。しかし、木は伐られても、伐った後にまた木を植えることで、木は資源として保たれるだけではなく、その成長の過程で二酸化炭素を吸収し、私たちに水や酸素などの恵みをもたらし、生態系を豊かにしてくれます。何度でも再生可能な資源をできるだけ大切に有効利用することが、これからの循環型社会の基本だといえます。
森林をつくり、育てる(育む)人や木を加工する人、そして木を使う人が手を結び、循環型システムを確立することがわたしたちの願いです。みんなが山を育て、みんなが地元の木の良さを認識し、みんなが地元の木を利用する機会が増えることがわたしたちの願いです。